男として、父として〜664g超低出生体重児、NICUとその後〜

父親になるとはどうゆうことなのか、体験と共に綴ります。664gで生まれた超低出生体重児のNICUでの記録とその後を父親目線でお伝えします!

【インタビューvol.1】心穏やかにいることが子どもの成長につながる!

 本日は【インタビューvol.1】、おとちち家と同じ25週で超低出生体重児(725g・女の子)を出産した、Kさんへのインタビュー。

 同じ境遇だからこそ分かる事、同じ境遇でも全く違う体験など、超低出生体重児であった娘さんを育てるKさんの等身大の言葉を沢山うかがうことができました。

 辛かった過去を笑って話すKさんの強さが滲みでています。

 Kさんが子育てをする上で見えてきた境地とは!?

(2018年2月4日(日)収録)

 

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東京都在住

家族構成:3人(Kさん、夫、娘)

入院期間:101日間(NICU65日、GCU36日)

出産日:2017年1月14日

出産予定日:2017年4月25日

出生体重・身長:725g・31cm

現在の体重・身長:6350g・63cm(2018年2月現在)

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内診をしたら、既に足がでていた!

 

― まず、娘さんの出生体重や生まれた状況について教えてください。

 2017年1月14日に25週と4日で出産しました。出生体重は725gでした。

 出産の数日前に「お腹に張りがあるんですけど」とかかりつけのクリニックに相談したら「誰にでも張りがあるから気にしなくていいよ」と言われていたのですが、出産当日、朝起きたら少量の出血がありました。

 それまでは1度も出血したことなくて、少量だったので病院行かなくていいかなと思っていたのですが、念のためもう一度トイレにいったら、結構な出血があって、急遽病院にきました。

 病院に到着してからも、「お腹の上からあてるエコー上は問題ない、元気ですよ」と言われたのですが、内診で子宮口の確認をした瞬間に先生もビックリして「足が出ています」と。

 すぐに大きな病院に搬送されました。

(当初出産を予定してた病院は、ちょうどNICUが満床だった)

 搬送されてたったの5分で、下半身麻酔をして帝王切開により出産しました。

娘はすぐにNICUに搬送された為、翌日になるまで会うことはできませんでした。

 

― その時の心境はどうでした?

 なんの覚悟もないし、何が起きているかわから状況で、25週がどのくらいの大きさかも分からない。

 人間の形をしているのかとかは考える暇はなく、ただただ涙しか出てきませんでした。

 生まれた瞬間に、1回だけ娘が泣いたのを聞くことができたのは良かったですが、特に娘を見ることができたわけではなかったので、涙がずっと出ていました。

 

― その時の旦那さんの様子やご家族の反応はいかがでしたか?

 家族はとにかくびっくりしていました。1週間前に旦那の両親にも会っていたし、前日には私の母にも会っていました。

 元気な姿だったはずなのに急にあんな事になってしまって。

 旦那もちょうど休みだったので、病院に付き添ってくれていて、すぐに私の両親には電話をしてくれていました。

 両親もすぐに駆けつけてくれたのですが、出産には間に合いませんでした。

ちなみに旦那は、自分の両親には、生まれた後にラインで報告をいれたようです(笑)。

 

―  壮絶でしたね。早く産まれた原因はわかったのですか?

 調べたのですが、わかりません。

 

 

GCUには、“押出し”で移る。一緒に、保育器をGCUに運んだ経験

 

― Kさんの入院生活はどうでした?

 私の入院は、1週間でした。

 何が起きたかわからない初日から、すぐに管理入院の部屋に移されて、ネットで色々調べて不安になったり「なんで7ヶ月しかお腹にいれなかったんだろう」って考えたり、とにかく病院にいる間は辛かったです。

 特に、他の妊婦さんの心音確認で「今日も赤ちゃん元気ですね」という声がカーテン越しで聞こえるのはとても辛く、夜になると暗くなるから更に落ち込みがひどかったです。

 そんな中、旦那が毎日着替えを持ってきてくれて会えたのは、相当支えになりました。

 

― 娘さんの入院中の様子を聞かせてもらえますか?

 病院には、基本は毎日行っていました。

 当時の心境としては、家に帰って子どもがいないことは複雑でしたし、他のお母さん達は夜間も授乳しているのに、自分だけ搾乳していた事に辛さを感じていました。

 通常搾乳は、3時間に1回なのですが、真冬で寒かったこともあり夜中起きれず、6時間置いたりしたこともありました。

 旦那も、最初の1ヶ月は毎日病院に通ったのですが、仕事の都合もあるし、毎日は行けなくなりました。

 

―  そうなんですね。入院中、肝を冷やした瞬間はありましたか?

 入院中、病院から緊急で電話がかかってきたことは1度もありませんでした。

目もレーザー治療になることは事前に伝えられていましたし、感染症もかからなかったです。

 娘が自ら、呼吸器の管を抜いてしまった事はありましたが、状態が悪くなることはありませんでした。

 でも、保育器のモニターの音が怖かった思いはあります。看護師さん達が落ち着いて止めるのとは裏腹に、とっても不安を煽る音でしたね。

 

―  たしかにあの音は嫌ですね!病院との関係はどうでした?

 看護師さんとの関係は良かったと思います。入院期間が長かったので大御所になっていただけかもですが(笑)。

 ただ、病院のシフトの関係で担当の看護師さんが毎日一緒では無く、最初は色々な人との関係を築いていくのが難しかったですね。最初の1ヶ月は手探りといった感じで。

 

― NICUを経て、GCUではいかがでしたか?

 実はGCUには、“押出し”で移りました。

 土曜日のお見舞い中に、突然「30分程で次が来るから、NICUからGCUへ移ってもらえないか」と。

 状態も良く、NICUの中で一番安定していたので、娘が移る事になったようで、一緒に、保育器をGCUに運びました。

 GCUに移ってからは、NICUにいた時と違って、いつでも抱っこできたり、おむつも自由に変えることができたり、やる事が多くなって、楽しくなってきた感覚がありました。

でも、病院のお風呂に入れるのは浴槽が大きいからとても不安でしたね。

もちろん娘も、ギャン泣きでした(笑)。

 

― 「30分で次がくるから」ってのはドラマのようですね。娘さんの入院中はどんな生活だったのですか?

 生む前の生活とガラリと変わりましたね。

 病院通いと搾乳がベースになって、自分の事をやる時間は無くなりました。

 友達にも会えないし、そもそも周囲にもすぐには産まれたことを言えない状況でした。

 産まれた事は親戚にしか言えなくて、元職場の人には言うことができませんでした。

 元職場の人から「体調どう?」って聞かれて、もう生まれているのに「元気です」って返して、その後の返信がつながらないように返したりしていました。

 やっと最近になって、引っ越しの連絡と共に生まれましたと報告できました。



いつかは大きくなってくれるし、本人のペースで成長してくれれば良いなと思います。

 

― 娘さんが退院しての様子はいかがですか?

 出産予定日の退院で、その時の体重は2kg未満でした。

 退院したその日に、家の近所の小児科に予防接種をしに行ったのですが、まだ2kgもなかったから、周りの人からは「なになに?」と見られていました。

 退院直後は、夜中の子どもの様子を初めて見るので苦労しました。

 病院にいたから、何かわからない事があったらすぐに聞けたけど退院したら聞けない。

 ミルクも規定量をクリアできなくて、吐き戻しもよくしていました。

 救急に連れて行ったり、鼻詰まりや鼻風邪で休日診療を何度か利用したりした事はありますが、特に大きな病気は現在に至るまでありません。

 

― よく寝ますか?

 今は、お昼寝を何時にしても、夜7時~8時には絶対に寝てくれます。

 もともと、あまり寝付きが良くなかったのですが、旦那の帰りを待ってリビングで明るい常態で寝かしていた事が原因とわかり早めに暗い部屋につれていくようになって、いつのまにか寝てくれるようになりました。

 

―    特に気を使っていることはありますか?

 感染症には気を使っています。

 小さく産まれた子どもは重症化しやすいと言われているので、児童館や支援センターには行ったほうが娘にとっては刺激になるとわかっていますが、なかなか連れていけません。春、暖かくなってから連れて行こうと思います。

 

―  周囲と比べる事はありますか?

 もう、比べまくりです。

 特に私はInstagram(インスタグラム)をやっていて、情報交換の場所にもなっているけど、同じ超低出生体重児でも成長の具合が全然違います。

 だから、「なんでうちの子は小さいの?」「なんでミルク飲まないの?」って、なんでなんでを繰り返しています。

 でも、最近は目の前で笑ってくれて、元気でいてくれるだけで、幸せだなって思います。産まれた時の弱々しい感じから比べると、だいぶ成長したし、今ではいたずらもするし、それが娘だなって思っています。

 ちなみに、Instagramで知り合った関東の超低出生体重児の方と集いをやったりしています。

 

―  最後に、娘さんが小さく生まれてきた事に対して、Kさんの経験からメッセージや思いを聞かせてください。

 小さく生まれてくると、普通の子育てより心配事は山ほどでてくると思います。

 心配すればするほど子どもに伝わるし、比べれば比べる程子どもに伝わると思います。

 自分が落ち込んでいたりすると、できるようになることも絶対にできないなと。

 でも逆に、自分の気持ちがスッキリしている時に、娘は急激に成長したりします。

 それだけ、親の不安や心配は子どもに伝わるなと感じます。

  もちろん、私も悩みすぎてしまうし、ネットの情報も色々あって余計に不安が増します。

 でも、今の娘のように、きっといつかは大きくなってくれるし、本人のペースで成長してくれれば良いなと思います。

 

 自分の心配を、子どもの笑顔が救ってくれることもあります。

 

 だから、これから私と同じ境遇に立つ人、立っている人には「小さく生まれてても、娘はこんなに元気ですよ」「生まれた当初はすごく心配だけど、周りに遅れてても直実に一歩一歩成長するから大丈夫だよって」言ってあげたいです。

 

 なぜなら、私が言ってほしかったから。

 

 おとちちさんブログに、もっと早く出会っておけばよかったと思いました。(笑)

 

―  嬉しいですねその言葉。本日はありがとうございました。



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次回のインタビューは、早産で産まれた双子のパパにお話を伺います!

 

来週は、いつも通りのブログをお届けします(旅行の話の予定)

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